「発信し合う音楽作り」「多種多様な演奏会」「人との繋がり」をコンセプトに東京近郊で活動するアマチュアオーケストラ、Orchestra of Spring(オーケストラ・オブ・スプリング、通称:春オケ)。
2021年9月26日に開催するflat PROJECT vol.3でコンサートマスター(以下、コンマス)を務める加藤さんと木野さんに、春オケの魅力や演奏会への意気込みを聞きました!
聞き手はわたくし、春オケflat PROJECT公式キャラクターのふらっとちゃんです!
今日はよろしくお願いします!
よろしくお願いします!!
※このインタビューは対面ではなくリモートで実施しました。また、本記事中の写真は当団の新型コロナウイルス感染対策ガイドラインに従って実施した練習時に撮影したものです。
春オケ入団とコンマス就任のきっかけは?
まずは自己紹介ということで、お名前と、普段のお仕事や生活について教えてください!
木野裕り乃です。お仕事は動物の里親募集サイトの運営をしていて、保護ペットを支援したりしています。動物がすごく好きです。
仕事とオケの練習以外では、ご飯作って食べるか、飼っている鳥と遊ぶか…そのくらいです(笑)。
加藤武蔵です。仕事は人工衛星関連のITエンジニアをやっています。仕事以外の時間は…美味しいものを食べるのが好きなので、食に時間とお金を割いてる気がしますね(笑)。
お二人とも仕事と音楽が中心の生活なんですね。
春オケにはどうして入団したんですか?
私は、もともと春オケに乗っていた友達から「めっちゃいいオケがあるから来ない?」って誘ってもらったのがきっかけです。ただ、当時は私が神奈川の海の方に住んでいたので、都内の練習場所に毎回通うのは難しくて…最初はエキストラとして乗せてもらうことになりました。
そのときからすごく楽しくて、団員になりたい!と思っていたら、去年引っ越すことになったので、第3回定期演奏会(2021年3月開催)から団員になりました!
そんな熱い思いで団員になってもらえて嬉しいです!
一方、加藤さんは春オケ創立時から参加してますよね。
そうですね。春オケは大学の同期が立ち上げた団体ということもあり、創立時から参加しています。最初の頃はしばらく2nd Violinパートで弾いてました。
flat PROJECT vol.1(2019年1月開催)で初めて、半分コンマスをさせてもらって、第2回定期演奏会(2019年7月開催)以降は3つの演奏会でコンマスをしてきました。
春オケの2代目コンマスとして約2年間、演奏を引っ張ってきたんですね。
次回のflat PROJECT vol.3ではどうして木野さんと2人でコンマスをやることになったんでしょうか?
私が木野ちゃんに惚れ込んだからです。
おおお。
いや〜弾いてる感じがいいんですよ。音はもちろん、弾いている姿も。話してみると人柄もいいし、木野ちゃんがコンマスをやったら、春オケがもう一段面白くなるかなと思って打診しました。
そんなオファーを受けた木野さんのお返事は…?
二つ返事で、やりますやります〜!って。言っちゃいました。笑
即答…!?
木野さんは第3回定期演奏会ではたしか2ndパートで弾いていましたが、過去にコンマス経験があったんですか?
春オケに入団する前、地元のアマオケや大学オケ、社会人オケなどで何度かコンマスをやってました。
1stも2ndもどっちも好きなので、自分がコンマスじゃない時は2ndを弾くこともありますが、2ndはより難しく感じることが多いです(笑)。
そうなんですね。
春オケではどんなコンマスになるのか楽しみです!
頑張ります!
社会人で仕事とコンマスの両立って大変そうなイメージですが、実際どうですか?
う〜ん、コンマスに限らずオケをやってる人はみんな大変な中やってると思いますね。
私の場合は、ちょうど働き始めてすぐのタイミングでコンマスになったので、その頃は目まぐるしかったなあ…。同時にいろんなことが降ってきてイライラすることもあったけど、今はあまり感じなくなって楽しくやれています。
弦トップ練習を朝早い時間にやることがあるので、それだけ今も大変ですが(笑)。
朝が苦手なんですね(笑)。
木野さんはどうですか?
オケ全体の練習が始まる前までに弓順を考えたり、スコアを読んだり、いろんな音源を探したりっていうのが単純に時間がかかるのでそれは大変ですが、春オケは演奏会と演奏会の間に1ヶ月オフ期間があったので、準備することはたくさんあったけど、楽しくできました。
練習が始まると、やっぱり平日はお仕事があって、夜は眠たくてすぐ寝てしまったりするので、会社のお昼休憩にスコアを読んだり楽譜を印刷しにコンビニに走ったりして、忙しい忙しいっていう感じがまた楽しくなってきて。
だから、社会人として働きながらオーケストラ、コンマスをやるということの忙しい部分をけっこう楽しめてると思いますね。
たしかに、楽しみながらやるのが一番ですよね!
団員同士のコミニュケーションの積み重ね、お互いを認め合う雰囲気
練習中の弦セクションや、オケ全体の雰囲気を教えてもらえますか?
先日、団員のみで指揮者なしの弦セクション練習を実施したんですが、トップの人以外も「ここはこうじゃない、ああじゃない」というような発言したり、Tutti(合奏)の時も、近い席の人と「ここはこうだよね、ここはどうしてる?」と話し合ったり。一人一人が真剣にというか、主体的に、一生懸命参加していて、そういう人が集まっているオケだと思います。
まさに、春オケのコンセプトである「発信し合う音楽作り」ですね!
あとは、練習中に誰かがとぼけたことを言って笑いが起きたり(笑)。
フレンドリーで和やかな雰囲気です。休憩中もけっこうみんな話したりしてますね。
オケ全体として、和やかであり真面目な人が多いですね。それが音にも出ている感じがして面白いなと思います。
みんなすごく周りの音を聴こうとしていて、調和しようとする意志が強いですよね。
しっかり丁寧に弾いている反面、もう少し遊び心を持つ部分があると、より演奏の幅が広がっていいかもしれません(笑)。
なるほど〜。
それから、お互いの音だけじゃなく、メンバー同士が人と人との関係として認め合うみたいな雰囲気が、演奏会を重ねるごとに増している気がします。そのおかげで演奏も良くなってきてるなと。
最初の頃は、自分を含めオケができたばかりで必死さもあったのか、もっとメンバー同士の距離が遠い感じがしていたのですが、だんだん近くなっている感じがして楽しいですね。
オーケストラは「人の繋がり」でできていますもんね。
次回の演奏会、flat PROJECT vol.3ではこういう風に音楽を作っていきたいというのはありますか?
次は4曲プログラムですが、それぞれ全然違うタイプの曲なので苦戦しそうですね…。
前半の2曲(ヘンゼルとグレーテル、ペール・ギュント)は、弦セクションの力、オケの力が試されるところがあると思います。ペール・ギュントは弦楽の曲もありますし。これまでの春オケで、お互いの音を聴き合いながら、セクションを越えたコミニュケーションが積み重なってきてると思うので、そういう雰囲気を大事にしながら音楽を作っていきたいですね。
後半の2曲(白鳥の湖、サウンド・オブ・ミュージック)はもっとキャラクターチックというか、適度に遊んだり、抜いたりというのが必要だと思うので、オケ全体としてもう一皮剥けて、新しい演奏を模索していけたらと思います。
私が今回コンマスをする上で、テーマにしていることがいくつかあります。
1つめは、発信と受信です。春オケのコンセプトに「発信し合う音楽作り」とありますが、私が最初に春オケに参加した時に印象的だったのが、ヴァイオリンの向かい側にいる中低弦の人たちの「ここをこう弾きたいんですけど!」みたいなアピールがすごくて。エキストラとして一番後ろの席で弾いていてもすごくそれを感じましたし、それを見て「じゃあヴァイオリンはこうしようかな」みたいな流れになっているのがいいなと。いろんなアイデアが湧いて楽しくて、こういう音楽的なコミニュケーションができるのが春オケのすごく素敵なところだなと思って団員になりました。弦楽器は弾いている時に顔をあげやすいし、そういうコミニュケーションが取りやすいんですが、管楽器とはまだうまくできてない部分があるかも…。
前回の演奏会前に春オケ全体でリモート飲み会をした時、一人ずつ「この曲のこの部分が好き!」っていうのを出し合ったのがすごく春オケだなと思った瞬間で。みんな、自分がこう演奏したいというこだわりももちろんあるけど、周りの人の音に対して「この人のこの音が好き!」みたいな。私は今回コンマスとして弾くときに、もちろん「ここはこうやりたい、ああやりたい」っていうのがたくさんあるから発信しますが、いろんな人の「実はここはこうやりたいんだよね」「ここいいよね」みたいな発信を見逃さないで、受信していきたいなと思います。
2つめは、今回はflat PROJECTということもあって、みんなでどういうものをイメージして作っていくかというカラーがすごく強いと思っています。団員で物語のイメージを共有して進めていって、当日にお客さんともそれを共有するという。団員同士での発信し合う音楽作りはもちろん、お客さんとも総合的なコミニュケーションを取れるような、みんなが一体となって楽しめるような演奏会にしたいなと思っています。
…素敵です。
flat PROJECT vol.3に向けた意気込み
それでは最後に、2021年9月26日(日)に開催するflat PROJECT vol.3に向けた意気込みをお願いします!
お客さんに対しては、普段クラシックを聴く人も全然聴かない人も、みんな来たらすごく楽しい演奏会になるので、ぜひ来ていただきたいです。
それから、オケを探している方に向けて。大学オケを卒業してオケジプシー(笑)になっているみなさんには声を大にして言いたいことがあります。私自身が、社会人になって働きながらオケをするとなったときに、物理的にはやっぱり大学時代ほど時間を割けないし、気力の面でも、オケのついでに授業を受けてるみたいな生活はできなくて、どんどん楽器が遠くなってしまう。音楽のために仕事しているようなものなのに、音楽が遠くなってしまうというジレンマがすごくありました。オケに参加しても、みんな仕事があったり家庭があったり、オケは第三第四の優先順位になってしまったり…やっぱり学生時代のように一生懸命にっていうのはできないのかなと半ば諦めていたところで春オケに出会って、春オケの人たちは仕事もバリバリやりつつオケもバリバリやるよっていう、二兎を追って二兎を得てるなと思うので、音楽やりたい人たちは、諦めないで春オケに入って音楽を続けてほしいと思います。そういう熱い志をもった音楽家たちを募集します!
…特にヴァイオリンはたくさん募集中です!!
次回の演奏会は、せっかく「flat PROJECT」と銘打って、小さいお子さんも大歓迎、全然クラシック音楽を聴かない人に向けてもやっている「ふらっと」な演奏会だからこそ、定期演奏会と同じくらい演奏のクオリティに拘りたいと思っています。flat PROJECTだからこそ高いクオリティを目指して、お客さんにオケの魅力を感じてもらってグッと引き込む。そういう演奏会にできたらいいですね。それでこそお客さんにもいいと思っていただけると思うので、高い熱量で演奏会までやっていきたいです。
一緒に演奏するメンバーもまだまだ募集しています!
本演奏会は終了しました。ご来場ありがとうございました!
flat PROJECT vol.3
物語×音楽
〜物語はいつも音楽と共に〜
2021年9月26日(日)
13:00開場 14:00開演
会場 大田区民ホールアプリコ 大ホール
▶︎ アクセス
入場料 500円(全席指定・親子席あり)
指揮 榊 真由
▶︎ プロフィール
曲目
E. フンパーディンク / 歌劇「ヘンゼルとグレーテル」前奏曲
E. グリーグ /「ペール・ギュント」より 抜粋
P. チャイコフスキー / バレエ「白鳥の湖」組曲
R. ロジャース / サウンド・オブ・ミュージック
今回のテーマは「物語×音楽」
童話や懐かしい物語にまつわる名曲をお送りします。
「音楽を好きになった」
そんなあの頃を思い出すひとときを。
お楽しみに!
【おまけ】コンマスってどんな人?団員に聞いてみた
春オケのコンマスについて、ぶっちゃけどう思っていますか?
団員からみたお二人について教えてください!
管楽器の陣頭として常にコンマスの音楽を注視していますが、二人とも信頼できる魅力的なコンマスです。
加藤さんは自ら音楽を体現して周りが自然とついていくタイプだと思っていて、早い段階から加藤さんの音楽がオケ全体に浸透しているのがわかります。
木野さんは常に周りに目を配り、まとめながら演奏を進めていくタイプだと思っています。各セクションの個性が木野さんに集まって一つになっていく、これはこれで面白い。
二人に共通しているのは「もっと見たい!」と思えるコンマスだということですね。
コンマスのお二人は誰よりも春オケと音楽を愛していて、団員からも愛されているなと感じます!「この部分どうする?」「ここどうやって弾く?」など積極的に発信し合いながら春オケを纏めてくれる素敵なお二人です!
1st Violinも募集中ですが、2nd Violinも大募集中です!2ndや内声が好きという方や、いつも1stだけど偶には2ndやってみたいな… という方など、是非一度見学に来て雰囲気を知っていただきたいなと思います!
H.Iくんと一緒に2nd Violinトップやってます!
コンマスの二人には頭が上がりませんm(._.)m
加藤くんは(見た目によらず?)音やリズムを正確に弾いてくれるのでいつも助かってます。あと普段はふざけてるけど突然マジメになる時があります。
木野ちゃんは音色と弾き方がとっても素敵なのでいつも演奏を聴くのを楽しみにしてます。あと写真を撮ると勝手に写り込んできます。
どちらもノリが良いので、二人体制になって春オケがより活気づいてきました!いつも感謝しています。
加藤くんはパートの垣根を超えて春オケメンバ全体とコミュニケーションを取っているのが印象的です。誰とでも気軽に打ち解けられる人なんだなぁと…
木野ちゃんは根がすごく真面目な人なんだろーなぁと…あとは、バイオリンが半端ない。。。
頼れる素敵なコンマスです!
練習中は二人ともここはどうする?こうした方がいいのでは?と沢山発信してくれるのでこちらも思ったことを言いやすく、同じ音楽を作っていく仲間であるという気持ちになり一緒にやらせてもらってとても楽しいです!ViolinだけでなくViolaも絶賛団員募集中です!
楽しいメンバーそろってますので興味のある方は是非見学に来て頂きたいです!
一緒に演奏するメンバーを募集中!
Orchestra of Springでは、次回演奏会に向けて、私たちと一緒に活動する団員を募集しています!
まずはぜひ見学に来てみてください♪お気軽にお待ちしています。